< エイズ検査に関する資料 >



 保健所でのエイズ相談検査に関する資料です(禁引用・転載)

Copyright (C) 福永一郎 1996





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1.エイズ,HIVとは何か



○ 「エイズ」とは,HIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスによってひき

起こされる,さまざまな合併症(23の病気があります)を起こした状態を呼んでい

ます。



○ HIVというウイルスは,体内の血管にはいると,血液の中のからだの抵抗力

(免疫)をつかさどるT4リンパ球(CD4リンパ球,ヘルパーT細胞ともいいます)

という白血球にすみつきます。そして,少しずつこのT4リンパ球を壊してゆきます。

この時期(数年〜十数年)は症状はありません。



○ かなりこのT4リンパ球が壊れてしまうと,免疫システム(からだの抵抗力をつ

かさどるシステム)が働かなくなり,発熱や下痢がしつこく続くなどの症状が出てき

ます。この時期をARC(エイズ関連症候群)と呼んでいます。さらに免疫力が弱

まってきますと,AIDS(後天性免疫不全症候群)と呼ばれる状態になります。



2.どうしたらHIVはうつるか



十分たくさんの量のウイルスが,血管の中にはいることが必要です。



○ ウイルスを十分に含む「もの」を感染源と言います。ウイルスがあっても,

「量」が不十分だと,感染源になりません。



● 感染源は血液,精液,膣分泌液の三つです。他に,特別なものとして母乳があ

ります。他にはありません。



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 感染経路      感染する確率  

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 性的接触       0.1〜 1%  コンドームを使うと予防できる



 麻薬の静脈注射など  0.5〜10%  血液が十分な量血管内にはいること

 感染血液をむりやり         傷口に血がついて感染するのは特殊な

 血管内にいれる           ケース



 母子感染        10〜30%  予防薬で減らせる

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● 性的接触には,コンドームが有効です。これは,性的接触をしても,コン

ドームという膜があるため,お互いの精液や膣分泌液がまったく接触しないからで

す。



○ HIVに限らず,コンドームで予防できることはたくさんあります。

 最近,流行している陰部クラミジア症や,りん病などのSTD(性感染症),

そして望まない妊娠を防ぐことができます。



○ コンドームはきちんと購入,正しく使用しないと効果がありません。

 まずは自分で買うことです。人からもらったものや使用期限のわからないもの,

備え付けのものなどは使用しないことです(品質が悪いため,破れたりする危険が

あります)。また,装着が不完全ですと,「破れる」「漏れる」「はずれる」とい

う失敗が起こります。



3.エイズ検査



○ この検査は本人に無断でおこなったり,強制されて行われるものではありま

せん。保健所では,感染を心配していて,本人の希望がある場合にのみ行います。

(陰性診断書が必要な場合は,病院へ受診してください。無断検査,強制検査,

 就学時,就職時の検査は禁止されています)



○ HIVが血管内にはいりますと,2〜8週間でHIVに対する「抗体」とい

うものができます。この抗体を調べる検査です。



○ 抗体が確実にできている時期である3か月以降に,検査を受けていただきます。

 (心配なセックスの後すぐ調べても,感染しているかどうかはわかりません)



● この検査は,2段階に分かれています。



┌───────────┐                      

│血液数ccをいただきます│                       

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┌─────┴─────────────┐       

│スクリーニング検査(PA法:原則無料)│        

└─────┬─────────────┘                             

┌─────┴─────────────┐                             

│結 果 通 知(約1週間後,予約必要)├─────┐                 

└──┬────────────────┘          │                 

┌──┴┐                                      ┌─┴─┐             

│陽 性│                    │陰 性│             

├───┴─────────────────┐  ├───┴───────┐  

│抗体があるか(本当の陽性)        │ │抗体はありません      │  

│間違って似たような物質に反応した(偽陽性)│ │検査日より3か月以前は│  

│のいずれか                │ │うつっていません      │  

└──┬──────────────────┘  └─┬─────────┘  

┌──┴────────┐                      ┌─┴─┐                  

│改めて再度,採血します│           │終 了│                  

└─────┬─────┘                      └───┘                  

┌─────┴───────────────┐                              

│確認検査(ウエスタンブロット法:有料です)│                              

└─────┬───────────────┘                              

┌─────┴─────────────┐                                 

│結 果 通 知(約10日後,予約必要)├─────┐                     

└──┬────────────────┘          │                     

┌──┴┐                                      ┌─┴─┐                 

│陽 性│                   │陰 性│                 

├───┴───────┐                      ├───┴───────┐ 

│抗体がある      │           │抗体はありません      │ 

│HIVに感染しています│           │検査日より3か月以前は│ 

└──┬────────┘           │うつっていません      │ 

      │                                        └─┬─────────┘ 

┌──┴────┐                              ┌─┴─┐                 

│病 院 紹 介│               │終 了│                 

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